食パンいろいろ

こんにちは!飲食事業部です。

先日お客様から『角型食パン』と『山型食パン』の違いについてご質問がありました。

食パンには上の空いている型に入れて焼いた『山型食パン(山食)』と、ふたのある四角い型に入れて焼いた『角型食パン(角食)』があります。パンを焼くときに、山食はパン生地が上に膨らむのを制限しないので密度が低く、軽くふんわり焼け、角食はふたをした型に入れて焼くので、ふくらみが抑えられ、水分の蒸発も少ないのできめの細かいしっとりとしたパンになります。
サンドイッチ用の四角いパンは『角型食パン』をスライスしたものなので、ほぼ正方形の形をしています。一方『山型食パン』は型に入っていた下半分は四角い形で、上は丸く膨らむので頭の部分が丸みを帯びているのです。(さらに丸みの中央が割れているものもあります。)

…とお答えしたのですが、いい機会!と今まで気になっていた「食パンの種類」について調べてみました。
パン屋さんに行くと食パンにも種類があって、『イギリスパン』や『パン・ド・ミ』、『ホテルブレッド』などいろいろな名前が書かれていますよね。この違いがいまいちよくわからず、毎回「こんど調べてみよう…」と思っていたのです。

『パン・ド・ミ(pain de mie)』はフランス語で、「mie」は中身という意味です。つまり「中身のパン」です。フランス人はバゲットのように皮(クラスト)を好んで食べるのですが、このパンは「中身を食べるパン」という意味でこの名がついてます。
フランスでは『パン・ド・ミ』は主に「カナッペ」や「サンドウィッチ」などに使われ、トーストで食べることは少ないようです。

バケットなど食事用のリーンなパンは、基本的に粉、イースト、塩、水などのシンプルな材料で作られていて、砂糖や卵、牛乳やバターなどを加えて作るリッチなパンとは区別されています。『パン・ド・ミ』は中身を食べるという観点から考えると、フランスパンほどリーンな生地ではなく、そうかといってさほどリッチな生地でもなさそうです。
日本では「パン・ド・ミ」とは、基本的に山型食パンのことで、生地の配合については特に定義はなく、しかもお店によっては角型のものもあるようです。

『ホテルブレッド』は、名前の通りホテルで出てくるような高級な食パンで、生クリームやバターを効かせたリッチな生地が特徴です。形は山型も角型もあります。

『イギリスパン』は山型のパンで、砂糖や乳製品をあまり加えないシンプルな生地で、じっくりと発酵させてつくられます。食感が軽く、さっくりとしているのが特徴です。

お店によっても異なるようですが、整理するとだいたいこんな感じでしょうか…
イギリスパン(山型 / 比較的リーン) < パン・ド・ミ(おもに山型だが角型のものもある / ややリッチ) < ホテルブレッド(山型・角型両方 / リッチ)

みなさまも機会がありましたら食べくらべてみてくださいね。

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